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カンフーハッスルと射雕英雄伝の気になる関係

 チャウ・シンチー最新作『カンフーハッスル』。既にご覧になられた方も多いことでしょう。しかし、前作『少林サッカー』に比べると、日本ではなかなか理解されにくいネタが多いことも確か。その一つが、実は金庸作品に代表される「武侠小説」なんです。
 チャンネルNECOで放映中の「射雕英雄伝」は、金庸武侠小説の中で最も有名な作品…当然、金庸ファンでもあるチャウ・シンチー監督がネタにしないわけがありません。
 そこで、ここでこっそりそのネタを暴露してしまいます。
 幾つかは、雑誌の取材などで監督が自ら暴露している確実な情報です。それ以外については原作小説やドラマ、各種資料と、1回しか見ていない「カンフーハッスル」とで比較したものなので、間違いもあるかもしれませんが、それはご愛嬌ということで。真偽は皆さんでご確認下さい。


[その1]
 豚小屋砦に住む3人の達人を葬るため、斧頭会が差し向けた2人組の刺客。彼らの使う武器は「琴の音」。これは、射雕英雄伝に最大の敵として登場する、西毒こと欧陽峰の技である(但し、刺客のように外傷を与えるものではないが)。ちなみに射雕英雄伝では、東邪こと黄薬師の持つ笛(人の体を操る技)と合奏試合を行なっている。


[その2]
 女主人の武器「獅子咆哮」。武侠ものでは良く登場する。射雕英雄伝でも先の笛vs琴の合奏試合に割り込む形で北乞こと洪七公が叫び声で参加している。


[その3]
 大家夫婦が名乗る「楊過と小龍女」は、射雕英雄伝の続編『神雕剣侠』に登場する武侠史上最も有名なカップル(本当は美男美女…)だが、この「楊過」は、射雕英雄伝の準主役「楊康」の実の息子であり、楊康亡き後、郭靖・黄蓉に引き取られている。


[その4]
 ブルース・リャン演じるラストボス火雲邪神の技『蝦蟇功(がまこう)』は、欧陽峰(香港映画 『東邪西毒(楽園の瑕)』でレスリー・チャンが演じたのもこの欧陽峰)の技である。似たような技は過去の映画や小説などでも登場しているが、射雕英雄伝が元ネタであることは、シンチー自身が雑誌「映画秘宝」の取材で明かにしている。


[その5]
 ラストシーンでシンが火雲邪神にとどめを刺すその直前、空中で2羽の鷲に一瞬飛び乗る(というか踏みつける)。射雕英雄伝でも2羽の鷲は重要な役目を担っており、かつて郭靖が助けた鷲が、窮地に陥った郭靖を救うために乗せるシーンがある(ただし、原作では2羽の鷲だが、TVドラマ版では1羽しか映っていないのが残念)。


[その他]
 監督の他の作品でも、金庸武経小説のネタが使われています。
 例えば「少林サッカー」で呉孟達が周星馳と出会うシーンで、「独孤九剣が使えれば…」「独孤九剣は(少林寺ではなく)崋山派だろ」という台詞。この独孤九剣も金庸小説に登場する技の名前です。
 また、「食神」の料理勝負で周星馳の調理法を見て、ライバルの唐牛が「九陰真経か!」と言いますが、これは射鵰英雄伝の中盤以降、話の中心にもなってくる武術書です。


[おまけ]
 同じ金庸の「射雕英雄伝」を原作とした1983年のドラマ「射雕英雄伝之鉄血丹心」では周星馳が脇役で出演しています(梅超風の「九陰白骨爪」に生贄として殺される役など)。



 その他にもまだあるかもしれません。もし見つけられましたら、コメント・トラックバックなどでお知らせ下さい。

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コメント

先日DVDでカンフーハッスルを見ていて、金庸作品のネタをもう一つ見つけました。ラストの、汚い格好のおっちゃんが飴をなめている子供に「如来神掌」の奥義書を譲ろうとするシーンで、おっちゃんを無視してどこかへ行こうとする子供に、「待て。気に入らなければ…」といいながらおっちゃんが何冊も取り出してみせる奥義書の表紙に「一陽指」「降龍十八掌」そして「独孤九剣」の文字が!坊や、その本を私にくれ~!!(笑)

ラストに出てくる5冊の奥義書は金庸ファンならよだれの出る商品です。あんなガキンチョが買える程度のお値段なら、オバちゃんは全部買います!「九陽神功」は「神雕侠侶」のラスト崋山で登場するお坊さんが会得していた絶技です。この技が後の「倚天屠龍記」に出てくる技の元になります。だから、オバちゃんに全部売って!

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