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鈴井貴之監督インタビュー 後編【ネタバレ注意!】

 2月25日に初回放送を迎えた「鈴井貴之のロケハン。冬編 その1」。
 オンエア開始となりましたので、前回のネタバレ無しインタビューに引き続き、今回は「その1」のネタバレを含むインタビュー「後編」をお届けします。まだご覧になられていない方は、ぜひ3月のリピート放送をご視聴になられてから、ご覧ください。

 なお、このインタビューを実施した時点では、「その2」の企画については未定の状態でしたので、「その2」についてはネタバレはございません。

(今回は、鈴井監督とインタビュアーの他に、ロケに同行したチャンネルNECO編成担当Sもインタビューに加わっています)


蘭島駅にて

■知っている場所でも実際に行くと面白い


Q.今回の「冬編 その1」で一番美しいと感じたところはどこですか。
編成S:蘭島駅のホームにかかっている木製の橋ですかね。
鈴井:ああ、あの朽ちた感じの。
編成S:まるで何かのセットの中にいるような感じがしました。
鈴井:僕が一番美しいと感じたのは、JRの札幌駅から小樽駅に向かう途中の車窓からみた海の風景ですね。
 雪の白さと、海の色と、空の色のコントラストがものすごく美しかった。
 札幌から本当に近所なのにこんな場所があったのかと。

Q.今回一番大変なところは
鈴井:たいへんな所…今回ありましたっけ?
編成S:坂さんの家で、監督がずーっと喋られっぱなしだったのがありましたよね。
鈴井:ああ、あったねぇ。話し好きのおじいちゃんで、延々と話しているんですよ。悪い人じゃないんですけれど、話がころころ変わってね。まぁ、それも楽しかったですよ。
 大変というのは無かったですね。全体を通しても楽しかったですね。やっぱり映画のワンシーンを想像しながら風景を見ていくことが好きなんですね。


Q.今回の番組でカメラが回っていないときに起きた裏話のようなものはありますか?
鈴井:うーん、基本的に裏が無い番組すからねぇ。ほとんどずっとカメラ回っていましたし。
 ただし、映画と現実のギャップに驚いたというのはありましたね。たとえば「Love Letter」に登場した色内の交差点にも行ったんですが、映画ではその交差点には人がいっぱいいるんですよ。でも全員エキストラだった。普通に行ってみたら「人が居な~い」って。
編成S:事前に情報を知っている監督でも、現場に行くと一瞬、素人みたいなリアクションしますよね「ここかぁ」って。
鈴井:やっぱり好きなんでしょうね。撮影された場所とかを見つけたり、見に行ったりするのが。今回東京に来たときも東京タワーを見て、そんな感情になりましたよ。
 今回の「Love Letter」のロケ地ももちろん知っていたけど、行ったことはなかったので、「なるほど、ここで撮ったんだなぁ」というリアクションになりましたね。
 あと多分、僕的には違った観方をするんでしょうね。「このあたりに機材車とか置いて、迷惑かけたんだろうなぁ」とかね(笑)、そんな変なことを考えちゃうんだよね。
 さっき出た話し好きなおじいちゃんが、映画のロケ中も出演者の中山美穂さんとかに話し掛けて、その相手をするのが大変だったんじゃないかとかね(笑)。
 そんな「映画の物語を考える」楽しみと共に、「当時のロケ隊の物語」を考えていく面白さというのがありますね。
 映画って「切る」作業が多いじゃないですか。そのまんまカメラを据え付けて撮れば良いって言う場所はなかなか無いじゃないですか、良い風景だなと思ってもカメラを切り替えると邪魔なものがあったり。そこを、考えて「ああ、こう撮るのか」とか、あるいは余市のウヰスキー工場なんかを見ても、「ここをこう撮ったらヨーロッパに見えるよね」とか、ロケ現場を見ながら、そういう想像をするのはとても楽しいですね。


小樽フィルムコミッションの岩井さんと編成S:今回の「ロケハン。」からはフィルムコミッショナー(*1)の方が同行するようになりましたが、この点はいかがでしたか?
鈴井:映画の裏話とかこの場所がロケ地になった理由とか、当事者になってみないと判らないエピソードというものを提供してくださったので、良かったですね。番組ディレクターとも、何でも僕が知っていて番組を進めるより面白いよねと話しました。
 「NANA」ロケ地のウヰスキー工場が、たまたま監督がJRで見たパンフレットの写真を気に入って選ばれたという逸話なんかも聞けて面白かったですね。
 僕もまだ全てのフィルムコミッショナーの方とお話したことがあるわけではないですが、小樽の方は凄く熱意と誠意のある方だったので素晴らしいと思いました。



■ロケ現場に着く前と後での、同行者のテンションに変化が


バー「BBC」にて編成S:「ロケハン。」は、毎回同行者が変わるというスタンスを取っていますが、その中には鈴井監督とはTV初組み合わせという方もいるじゃないですか。実際共演してみていかがでしたか?
鈴井:僕の様子を伺っているなぁという感じが読み取れて面白いですよ。色んな意味で。同行者は最初「ロケ地を実際に観てどんな気持ちになるのか」というのが理解できていない。「ロケ地に行くのがそんなに面白いのか?」みたいな感じ。あとは、監督というより社長と一緒に旅をしていて、「カメラ止まったらダメ出しされるんじゃないか」という恐怖心がはっきり読み取れましたね(笑)
 でも、実際に現地に到着してロケ現場を見たときに、ふと映画のシーンと現場のイメージが合致する瞬間があるんですよ。その人間の中で。佐藤重幸なんか、「あ!あ!あぁ~!」なんてリアクションがあって、ああ今この瞬間に合致したんだなというのがわかる。そこから一気に番組のテンションもあがってくるんですよね。
 だから、視聴者の方も実際にその現場に行ってみれば、同じような体験をできるんじゃないでしょうか。


編成S:今回「ロケハン。」では同行者の方には、どの程度の事前情報を渡してあったのでしょうか。
鈴井:細かい情報は与えていないですね。大まかに「小樽に行きます」とか。あと、紹介する映画を事前に全て見せるということはしています。
 一回目の音尾も、「実際に行ってみると違いますね」って言っていましたし。今回のロケでも人によって度合いこそ違えども、現地を見たときのリアクションは面白かったですね。
編成S:誰もが自然とその場所でそのワンシーンを演じようとしましたよね。


■映画だけでなく、食べ物情報も侮れない


編成S:この「ロケハン。」では、食べ物についても色々美味しいものなどがありましたね。
鈴井:今回ランチがハヤシライスだったんですよ。最初、現場で制作会社(*2)のスタッフからそれを聞いて「何で小樽まで来てハヤシライスなのよ?寿司食わせろよ」と思ったんですよ。
 実は僕はハヤシライスが苦手で、この生涯で一度としてハヤシライスを美味しいと思ったことは無く生きて来たので、正直弱ったなぁと思ったんですよ。「苦手なんですよ」と正直に言おうか、とりあえず「美味しい」といってお茶を濁そうか、いままで出た番組では正直に言っていたから、今回もそうするべきかなぁとか、悩みながら臨んだんですよ。そしたら、本当に美味しかったんですよね。
 実はハヤシライスに見えるけど、ハヤシライスじゃない別の食べ物なんじゃないかと思ったほどでしたね。美味しくてびっくりしました。小樽の街の洋食屋さんにこんな美味しいお店があったのかと。
 意外にあの制作チームは、誰も知らない美味しいものをみつけてくるんですよね。ベタベタな料理っていうのは絶対用意しませんから、びっくりしますよね。普通、小樽にまで来てハヤシライスを食べようなんて思いませんから。やっぱりお寿司とか海産物でしょう。
 でもやっぱり観光地の王道の料理はガイドブックを見てもらえば良いので、「ロケハン。」は食べ物に関しても、ガイドブックに載らない隠れた名店を紹介していきたいと思いますね。
 映画も同じで、「こんな映画はだれも紹介しないだろう」みたいな作品を紹介していきたいですよね…って、そうすると「へのじぐち」も紹介しないといけないのか。やばいなぁ。そこは避けよう(笑)。


■次の企画はどうしましょう


編成S:監督は乗り物好きでもありますが、前回はバイクで今回は列車。次(その2)はどうやっていくんでしょうね。
鈴井:うーん、列車はやっちゃったからねぇ。普通に車で行くのかなぁ。冬ですからね。バイクではいけないでしょうし。
 犬ゾリなんか使ったら何日かかることやら。絶対やりませんけどね。そもそもあれは乗り物ではなくて、スポーツですから。犬ゾリで街中を走っている人なんて北海道にはいませんから(笑)
 やっぱり、列車か、列車と車でしょうね。飛行機はつまらないからねぇ。
 いずれは、北海道から船で行ける所とかも行って見たいね。でも、どこに行けるんだろう。


*1:映画のロケ撮影などの際、現地でロケ地の選定や地元住民・行政との調整などの協力を行ってくれる人・団体。

*2:「SUNTANA」札幌のTV制作会社。「おにぎりあたためますか」なども制作している。

[インタビュアー:NECOWEB宣伝MASA]

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コメント

まだ本放送みていないので楽しみにしていたんですが・・・
同行者、タグの部分でネタバレしちゃってませんか?
放送見るまでブログ読むの我慢してたので、ちょっと残念です。

yoyoko様
 ご指摘ありがとうございます。
 Blog標準のタグ機能を使用してしまったため、タグがトップページに表示されてしまいました。
 まことに申し訳ございません。
 ご指摘の箇所は修正いたしました。

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どんな番組?

  •  北海道を中心に活動するタレントプロダクションの社長で、映画監督でもある鈴井貴之氏が自らが、あの超有名ローカルバラエティ番組よりも、こだわりの予算(笑)で挑むオリジナル特番『鈴井貴之のロケハン。』を2006年~2007年にオンエア。そして2008年9月、新企画スタートです!

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