リウ・イーフェイインタビュー
チャンネルNECOでは、「神雕侠侶」のオンエアにあたり、中国にて小龍女役のリウ・イーフェイにインタビューを行いました。その映像は、1月からの「神雕侠侶ガイド(1月の放送日時)」にて放送しますが、今回そのインタビュー内容を(未放映分も含めて)掲載します。
Q:チャンネルNECOでは、金庸先生原作「神雕侠侶」を放送することになりました。この作品でイーフェイさんの演じた「小龍女」は、どんな役どころですか?
A:小龍女は、日本の皆様にとって、とても斬新なキャラクターだと思います。彼女は、中国古代の侠女で、優れた武功の持ち主ですが、性格的にはとても冷たい人間です。彼女は、自身の技を高めるために、感情を抑える必要があったのです。
物語の最初、彼女は喜怒哀楽を露わにせず無表情でした。やがて、外の世界に対する理解が深まり、又、楊過との間に愛が芽生え、彼女に変化が起きます。そこからは、彼女の内面世界や性格はどんどん変わっていきます。
Q:とてもクールなキャラクターですね。
A:クールと言うべきかどうかは分かりませんが、彼女を取り巻く環境が彼女をそうさせたのだと思います。
Q:「小龍女」の性格は、イーフェイさんご本人の性格と比べて、似ている部分、違う部分はありますか。
A:似ている部分は、熱くなるまで時間がかかるところでしょうか。初対面の人に与える印象は物静かでクールです。でも、本当は、物事に対する執着心をもっています。私も実は情熱的で、活発な人間です。
「小龍女」もドラマの後半では自分が好きなものに対して、彼女は愛情や信念を持って追い求め続けます。そこは似ていると思います。
Q:違うところは。
A:私には彼女ほど豊富な経験がありません。彼女は、伝奇的で、波乱万丈な人生を送っています。人生経験が違います。
Q:複雑なキャラクターを演じてみて、どんなお気持ちでしたか。
A:この役には、多くの候補者がいました。当時、私は17歳でしたので、プロデューサーや監督は私の演技やキャリアに不安があったと思います。
私に決まるまで時間がかかりました。しかし、プロデューサーや監督が私に信頼を寄せてくれたことは、私の自信にも繋がりました。また嬉しかったことですが、私に「小龍女」を演じてほしいという希望は金庸先生が出したそうです。このことは「小龍女」を演じる上で、大きな自信となりました。
Q:前作「天龍八部」ではあまりなかったアクションを「神雕侠侶」では数多くこなされています。撮影は、大変でしたか。また苦労された点はどこですか。
A:「天龍八部」で私が演じた役は、武術を熟知しているけれど実際は武術ができないという設定でした。そのためアクションシーンを演じることもなかったですし、私が演じるキャラクターにかかわるラブストーリーもありませんでした。一方、「神雕侠侶」は、男女の間に生まれるストーリです。とても美しい伝説で、演じる幅が広がりました。この役を演じることによって、アクションや演技も含め多くの面で成長したと思います。
Q:アクションシーンは大変でしたか。
A:自分にとって、今までのドラマの中で一番大変なアクションでした。ワイヤーワークや乗馬などは全部自分でこなしました。剣を使うシーンや、真冬の凍る水のなかで撮影するシーン、そして、火の上での戦いのシーンもありました。
中国のドラマ撮影では皆が必死です。ベストを尽くそうとしています。しかも、今回は武侠物なので普通の作品よりも手間がかかりました。自分にとっては大変でしたが、よい経験になりました。
Q:忘れ難いシーンはどれですか。
A:たくさんあります。乗馬シーンはそのうちの一つです。監督からは、ただ乗っているだけではなく、馬の頭が持ち上がるように馬を操って欲しいと言われました。最初はとてもできないと思いました。
でも監督に、今までそれができた女優は一人もいなかった、是非君には挑戦してほしいと言われたのです。出来上がったものを見たら、とても格好よかったです。また危険なシーンもたくさんありました。滝の中で撮影していて、滝に流されるというアクシデントがありました。また火の中から仲間を救出するシーンも忘れ難いです。
Q:演技面で、「天龍八部」の時はできなかったけれど、「神雕侠侶」で出来たことや、ご自分で進歩したと思える部分はありますか。
A:先ほどもお話ししましたが、「天龍八部」では、出番はそれほど多くありませんでした。15歳の時に撮った作品で、演技的にも未熟なところがありました。「神雕侠侶」では、キャラクターづくりや、感情的な演技などの面に関して違うものが求められました。あれから2歳年をとりましたし、それなりの経験も積むことができました。
Q:金庸先生原作のドラマに出演した事は、あなたにどんな影響を与えましたか。
A:金庸先生は、アジアや中国では有名な武侠小説の大家です。先生の作品は、多くの人に愛読されています。年齢を問わず、子供から、中年、お年寄りまで、先生の読者は十数億人に上ると思います。それだけに、金庸作品のキャラクターを演じるということは、大きなプレッシャーを感じました。
なぜなら、観客それぞれの心の中には、小龍女と楊過に対する定着したイメージがあるからです。それは彼らが理想とするイメージです。自分が演じる役が、そういうイメージに少しでも近づかなければならないということが、大きなプレッシャーとなりました。
金庸先生の作品では、人物の内面世界が豊かに描かれています。これは、自分の演技を進歩させる、よいきっかけになったと思います。
私の一作目の時代劇は「天龍八部」でしたが、スタート時のハードルは高かったですね。自らを律して、挑戦しつづけるよう自らを常に励ましました。
Q:イーフェイさんのような若い世代からご覧になって、金庸先生の小説は面白いですか。原作の凄いと思う点や不思議に思う点があれば教えてください。
A:そうですね。私と同年代の人、少なくとも、私の電影学院の同級生たちは男女を問わず、みんな金庸先生の作品が大好きです。私が「小龍女」を演じる事に決った時、皆がとても喜んでくれました。
私が一番感銘を受けたのは、金庸作品の、複雑で繊細な女性の内面世界の描写です。しかも、現実味のある武侠世界が描かれています。通常、武侠世界とは、人々の想像の中の世界ですが、金庸先生の武侠世界は、ストーリに現実味があるだけではなく、歴史ともうまく融合されています。
また人物一人一人に、印象的な特徴があり、人物に対する繊細な描写は、役作りを多いに助けてくれました。
Q:日本の放送では、エンディング曲にあなたが歌った「世界の秘密」が採用されました。感想を聞かせてください。
A:「世界の秘密」がエンディング曲に選ばれたのは、自分にとっても意外でした。ソニーミュージックからは、私のアルバムからエンディングに一曲を選ぶという話は聞いていましたけど。
「世界の秘密」が選ばれたのは、雰囲気が独特だったからだと思います。歌詞もメロディも悲しくて美しいです。本当によかったと思います。
Q:「世界の秘密」という曲を歌うにあたって、どういうところに注意されましたか?また曲自体に対する感想を聞かせてください。
A:この曲をプロデュースしたのは、上田現さんです。彼は面白い人で、楽曲に対して独特のこだわりを持っています。彼が書いた曲は非常にユニークです。日本人のプロデューサとの仕事は初めてでしたので、上田さんとのレコーディングは面白い経験でした。
求められるを表現を理解するまで時間がかかりましたが、上田さんは大らかな方で、レコーディングの時は、私に自由にやらせてくれました。自然に表現したものや、即興的なものもありました。
Q:関西弁をたくさん教えてもらったそうですね。
A:ええ、私は関西弁に興味がありました。以前一年ほど日本と中国を行ったり来たりした時期があり、そのときに関西弁と標準語の違いが分かりました。私は、日本のアニメが大好きで、東京人が話す言葉は優雅で礼儀正しい感じがします。一方、関西人は中国の東北地方の人の様に、大らかで活発で明るい感じがありますね。
Q:「世界の秘密」という曲について、どう感じていますか。
A:この曲は聴く人の想像力をかき立てる曲です。人によって、歌詞に対する解釈が違いますし、それぞれ違う物語を描くことでしょう。アーティスティックな曲で、まるで抽象画のようです。言葉ではなかなか表現できない曲だと思います。
Q:これから「神雕侠侶」を見る日本のファンの皆さんに一言メッセージをお願いします。
A:「神雕侠侶」はもうすぐ日本で上映されますが、日本のファンの皆さんに、中国の武侠世界や、私が演じる「小龍女」を好きになってほしいと思います。感動的なストーリーなので、是非楽しんでいただきたいと思います。
中国の人気スターだけにTVや映画など様々なオファーで過密のスケジュールの中、インタビューの時間を割いていただきました。
インタビューで見せた表情などは文章では書くことができませんので、ぜひ番組をご覧になっていただければと思います。
(なお、インタビューにあります、「世界の秘密」を使用したエンディングは、12月30日の先行放送では使用いたしません。1月5日の本放送からとなります)

小龍女の性格がかなり自分に近い感じで共感するところがあります。他の武侠ドラマのキャラもおもしろいですね。毎週の放送が楽しみです。
投稿: 氷黒 | 2007年2月12日 (月) 20:12